新アララギ通信

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【211】本誌会員、吉田信雄氏、編集委員、今野金哉氏「うた新聞3月号」
2026/4/10(金)15:55 - 小松 昶 () 削除

  東日本大震災から15年〜いまの思いを詠う〜 

  原発禍の地    吉田 信雄(福島県いわき市)
わが住むは避難せし街ふるさとは遠きにありて原発禍の地
床に就き目蓋閉ぢれば田畑(でんぱた)や森が浮かびぬ逐はれし郷の
教へし子や元同僚に助けられこの避難地に生きむと決めぬ

  エッセイ(要旨)

ほんの数日の積りだった避難が十五年になる。いわきでは若い頃高校教師をしていたので、当時の同僚や生徒さんに
大いに助けられ感謝にたえない。卒寿を迎えるが、この地に生を終えるつもりだ。

  烏兎怱々   今野 金哉(福島県福島市)
核被災十と五年が経ちたるか烏兎怱々を思ひつつ老ゆ
十五年被曝補償のあらざれば東電憎みつつ死にゆく吾か
DEBRIS(デブリ)除去に新工法を検討と言へども着手の時期を示さず
 
   エッセイ(要旨)
大震災から十五年、烏兎怱々(光陰矢の如し)である。除染のためにと頼まれて伐採した果樹の損害補償もなされず、
東電を憎み老いてゆく己が哀れだ。原子炉内にデブリがまだ880トンも残り、廃炉が遅々として進まない。 

【210】本誌会員、穴澤盛之氏、吉田信雄氏の歌5首「現代短歌新聞3月号」
2026/4/7(火)23:23 - 小松 昶 () 削除

  福島県の歌人

  弔辞  穴澤 盛之 
不自由な目の助けにと蕎麦台を自ら黒く染むるこだはり
見えぬ目と聞こえぬ耳にあらがはず流るるやうな蕎麦打ちたりき
蕎麦打ちの矜持なりしか目も耳も不自由なれど諦めぬのは
「新易(しんえ)さん」親しみこめて名前呼ぶ作務衣姿の遺影の前に
蕎麦打ちの作務衣姿がよく似合ふ遺影を前に弔辞読むとは 

  原発禍  吉田 信雄
ゆくりなく原発禍の郷思ひ出づ夜空の星を見上げてをれば
ふるさとは汚染土の下団扇手に盆踊りせし日も遥けくなりぬ
原発禍に帰れずなりしふるさとのわれらが生家の写し絵掲ぐ
原発事故は未だ終はらず除染あり廃炉作業あり除染土処理あり
気がつけば家族も郷の人もみな離ればなれの原発難民

【209】本誌編集委員、今野金哉氏、巻頭「現代の作家」12首「現代短歌新聞3月号」
2026/4/2(木)10:52 - 小松 昶 () 削除

 カンボジア復興支援   今野 金哉

カンボジア支援をライフワークとし十一度目の現地訪問
NPО法人「ハート・オブ・ゴールド」を設立よりの二十七年
代表の有森裕子を援けつつ何時しか経てる二十七年
「ために」より「ともに」の心胸にして復興支援続けて来たり
トゥールスレン虐殺博物館訪ひてポル・ポト時代の悪夢回顧す
百万人はた二百万とも伝ふポル・ポト時代の無辜の犠牲者
無邪気なる少年たちの写し絵を処刑の証として展示す
ドクロにてカンボジア地図模(かたど)りて見学者にも敢へて見せしむ
内戦の傷跡あまた見せしめて平和訴ふるプノンペンの街
苛烈かつ不条理粛清此処にあり四人に一人ほどの虐殺
拷問に用ひし種々の器具飾る水責めの壺はた爪抜きペンチ
拷問のシーンの写真はた道具髑髏(されかうべ)をもあまた見せしむ


【208】赤彦文学新人賞に本誌会員の渋沢たまき氏の『単独走者』
2026/4/2(木)10:20 - 小松 昶 () 削除

第二十六回島木赤彦文学新人賞に渋沢たまき氏の『単独奏者』が選ばれました。おめでとうございます!

 筑波颪にあらがひ今朝もかけてゆく韋駄天たまきは佐久の申し子
 ホイアンの朝の喧噪駆け抜ける耳にピアスは光つているか
 単独走を貫きゆかむわれは今この行く道に一人立つなり

【207】本誌HP運営委員、小松 昶氏 「生駒颪(おろし)」うた新聞二月号
2026/3/16(月)17:41 - 小松 昶 () 削除

  私のまちの冬をうたう  生駒颪  小松 昶

生駒颪の雪の頻りに頬を打つ往馬(いこま)大社は千五百年在(いま)す
船待ちを妻に会はむと嶺越ゆる遣新羅使の碑苔に覆はる
手を伸ばし眩しき蝋の灯遮(さへぎ)れば厨子の観音ふいに顕ちくる (長弓寺)
八百年邪鬼を踏みゐる広目天吾を睨みて容赦のあらず
み面(おもて)のおぼろに笑まふ石ぼとけ雪をかづきて亡き母のごとし  
篁(たかむら)に眠る母御のかたはらに孝養尽くしし行基しづまる   (竹林寺)
冷ゆる夜の生駒の嶺に点る灯の同期し瞬く颪しまきて

(要旨)
生駒市は古都奈良と難波津の中間に位置する。万葉集には生駒山の詠まれている歌が六首
ある。難波津から瀬戸内海を経由して九州などを警備する関東からの防人(さきもり)、
更に新羅へと海を渡る遣新羅使の妻との別れを惜しむ歌など、犬養孝氏揮毫の歌碑が存在
する。更に、難波津への暗(くらがり)峠には芭蕉の「菊の香にくらがり越ゆる節句かな」
の句碑もある。長弓(ちょうきゅう)寺はこの地の名族、真弓長弓(たけゆみ)が聖武帝と
狩りをしていて、息子の放った矢に当たり亡くなり、それを哀しんだ聖武帝が行基に命じて
建立させた寺である。国宝の本堂は鎌倉時代の密教仏堂の代表作で、重要文化財の十一面観
音立像は&#34847;の光に浮び上がり息をのむほどに神秘的である。境内には小谷稔先生のみ墓があ
る。竹林寺は行基墓から骨臓器、墓誌が出土、また四世紀の埴輪が出土した前方後円墳もある。

 

【206】
2026/3/10(火)22:40 - 小松 昶 () 削除

【205】の歌に添えた短文は要旨です。

【205】本誌編集委員、大原清明氏「うた新聞2月号」
2026/3/10(火)22:34 - 小松 昶 () 削除

短歌トラベラー!第59回、タヒチ 大原 清明

これぞ正にリアルブルーと目をこらすタヒチの海と空のひろがり
空と海の青さの透明感が目の覚めるほどに美しい。低空を飛ぶ鴎の
     翼の内側が海の青を映してライトブルーに見えるのだ。
紅き花髪に飾りし娘らのカヌーに届くブレックファースト
     波音に目ざめると、花模様の巻きスカートのタヒチ娘がカヌーで水
     上コテージまで届けてくれるのだ。水中には熱帯魚が泳いでいる。
夕映えの海をつぎつぎ帰り来るカヌーは水面に影を連ねて
     澄み切った空気感に日没後の茜色の残照が映える海面をアウトリガー
     カヌーが帰ってくる。そのシルエットは忘れ得ぬ幻想的な南洋風景だ。

【204】本誌会員 倉持則子氏、編集委員 関 貴与氏の歌5首「現代短歌新聞」2月号
2026/3/5(木)21:26 - 小松 昶 () 削除

  東京都の歌人
 東京の女   倉持 則子
転勤の初日タクシーの運転手は「どこの人です 変わった言葉」と
東京にて生まれ育ちしわが言葉隣近所に冷たく聞こゆらし
七年も暮らせば言葉も染まりゆく自然に口つくこの地の言葉
この土地にずっと暮らすか否われは吾はやっぱり東京の女
東京に戻りて迷うアクセント前に付くのか後ろだったか

 パソコン怖々  関 貴代
仮住まふ居間より見ゆる東京スカイツリー心もとなき我を慰む
引越しの荷より取り出すルノアール掲げやうやく我が家となる
突然に画面変はりて声高に「あなたのパソコン乗っ取られてます」
「スイッチは切るな」と叫ぶパソコンの声如何にも稚拙な日本語なりし
私にも遂に届くか詐欺の罠パソコンのスイッチ切りつつ思ふ

【203】【202】の続き
2026/2/15(日)01:00 - 小松 昶 () 削除

特集:震災15年、歌10首とエッセイ(要旨)
 
   「原発事故より十五年」 吉田信雄

原発禍に壊れし町は夏の日に光りてゐたり野の花揺れて
一時帰宅に完全防護服まとひつつ共なる妻の表情固し
帰り得るなどゆめ思はれず原発の瓦礫化したる建屋を見るに
夥しきタンクは敷地を埋めつくし汚染の水を地に海に垂る
汚染物の貯蔵地となる運命(さだめ)もち泡立草のなかなるわが家
墓じまひはた家じまひ強ひられてふるさとはいま廃棄物置き場
原発の事故に潰えぬ四世代ともに住みゐしふるさとの日々
避難地に同郷の会あり黙&#31153;に怒り静かに広ごりてゆく
原発の予期せぬ事故に図らずも故郷逐はれてああ十五年
訪ひ来たる孫子とともに元日を迎へしわれらにいや重け吉事

「〇・九グラム」 吉田信雄
 原発事故の日、ほんの二、三日の気持ちで避難バスに乗って、帰れぬままに十五年が過ぎた。
 周辺の十六万人が避難し、今なお二万四千人が帰れないままだ。立派な建物が建ち、よそ目
 には復興は進んでいると思われているが、定住するのは事故前の1〜2割で、他所からの通
 いが殆どだ。私の家は核廃棄物の中間貯蔵地内にあり、ピラミッドの台座のような汚染土の
 下である。廃炉作業は、焼け落ちた燃料デブリ八八0トンのうち摘出できたのはいまだ
 0・九グラム、気が遠くなる。事故が起きない保証はないのに、全国的な原発再稼働の流れ
 は心配だ。ふるさとを偲びながら今日も避難地にひと日を終えるのだ。

【202】本誌編集委員 今野金哉氏、会員 吉田信雄氏の歌と文、「現代短歌113号」
2026/2/15(日)00:51 - 小松 昶 () 削除

特集:震災15年、歌10首とエッセイ(要旨、掲載順、)
 
   露往霜来    今野金哉
 核災は海を汚して畑汚し多くの無辜の人殺めたり
 核事故の被害補償の未だなく十と四年の露往霜来
 為政者は大震災を忘れしか「喉元通れば」の諺どほり
 十四年に十数人の就任か復興大臣の名前も知らず
 被爆して十四年目の畑に来て汗にまみれて夏草を刈る
 汚染土の行方決まらぬままにして原発再稼働の進める
 大量の汚染土行き場決まらずに最終処分となるを危惧する
 イノシシと熊とハコモノ増えゆきて帰還者増えぬ核事故の町
 被爆せし畑に立ちてわが生の終着点を思ひて悔し
 嗚呼けふは七十七歳の誕生日収入ゼロの稼穡に忙し

   果樹伐採  今野金哉 (要旨)
 あの悪夢から15年、この国は本当に法治国家かと思うことしきりだ。被曝により農業収入
 はほぼゼロになった。畑が住宅地に近く、除染のために、要請により大方の果樹を伐採した
 が、補償を請求した東電からは「補償はできない」の一点張り、政治家も耳を傾けない。
 被災地の辛苦をよそに原発再稼働が進むが、現在も二万人以上が帰還できないのだ。夥しい
 汚染土が「中間貯蔵地」とされて積まれたままだ。行き場がなくいずれ最終処分地となるこ
 とを危惧している。

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