新アララギ通信

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【167】本誌会員 堀江登美子氏の歌 5首「現代短歌新聞」12月号
2025/1/15(水)22:09 - 小松 昶 () 削除

滋賀県の歌人
   
  「友のライン」   堀江登美子
 
 婦人衣料商ふ友よりライン届きぬ冬物の売り出しに是非に来てねと
 
 手の甲の紫のまろき打ち身あと何時につけしや今日を思ひみる

 腰に付けゐる万歩計今日の少なき数値思ふにひと日もの書き過ごせり

 妹の胸の痛みに苦しみぬ検査の結果は胸骨骨折とは

 富貴草コップに活けて真ん中に黄色鮮やかなる石蕗挿しぬ

 


【166】新アララギ奈良特別歌会のお知らせ
2025/1/6(月)23:11 - 小松 昶 () 削除

上記が以下の要領で開催されます。

日時:*歌会と懇親会 3月9日(日)12時40分〜    *明日香吟行 10日(月)  
会場:ホテル花小路(はなこみち)  近鉄奈良駅徒歩二分
選者:雁部貞夫先生、今野英山先生、谷 夏井先生
申し込み:はがきに詠草2首、懇親会・吟行の出欠を明記
費用:歌会6千円、懇親会8千円、吟行8千円
宿泊:ホテル花小路へは「奈良特別歌会の宿泊」と告げて下さい。
連絡先の詳細は、新アララギ1月号の裏表紙に

【165】本誌会員 皇 邦子氏 5首 「現代短歌新聞」12月号
2025/1/3(金)23:13 - 小松 昶 () 削除

滋賀県の歌人

ロシアンルーレット     皇 邦子

手術後のわれの視力は変若(をち)かへり仕舞ひおきしすみれ色の眼鏡取り出す

新聞広告のQRコードにスマホ当て立ち上げて聴く「琵琶湖周航の歌」

コレクションの切手いく種(いろ)も貼り足せる葉書もどりぬ一円不足の付箋

炊き上げし唐辛子にとびきりの辛辣ありこはごはつまむロシアンルーレット

闇の丘にあかあか灯る一軒家連想は昨夜(よべ)観し「天国と地獄」のシーン

【164】本誌会員 砂山信一氏 5首 「うた新聞」10月号
2024/11/26(火)14:05 - 小松 昶 () 削除

神無月作品集

  地震後の祭り    砂山 信一

 本殿に御輿を向けて祝詞上げ神渡しするに我ら額づく

 地震に崩れしわが町の祭りに若きらがキリコ担ぎて境内練り行く

 境内を練り担ぎ行くキリコの上入道雲が空高く立つ

 特設の漁港の舞台に若き二人早船狂言声上げ演ず

 若き二人の狂言行ふ漁港にて六艘の船旗立て明かり点く

【163】本誌代表 雁部貞夫氏 「巻頭作家」うた新聞 10月号
2024/11/12(火)21:59 - 小松 昶 () 削除

作品15首  雁部貞夫

  俎ー(まないたぐら)の登攀

江戸の世の谷川岳は「俎ー」毛の国の人かく呼びゐたり

「トマの耳」の西へ張り出す岩ぶすま畏れ仰ぎし吾若くして

摺鉢の底よりじわじわ攀ぢ登る岩稜帯を突破するべく

わが友の平吉たくみにリードせり猫の如くにその身ひそめて

三点支示は教本通りの登り方足場なければ友の肩借る

岸壁の表土はもろし躊躇(ためら)はば真つ逆様ぞ奈落の底へ

このルートはザイル使ふを止めにせむ一蓮托生われら避くべし

ひと叢の灌木あれば取りすがり煙草一本分ち喫(す)ひたり

股の下覗けばわれらの黄のテントはるか奈落の底に小さく

万が一堕ちても死ぬとは限るまい脚下に光る滑滝(なめたき)の水

この友と登攀かさねて幾年月命あり「鷹の巣」ルートを登り切りたり

上越の風に吹かれて大休止葉巻(シガリロ)取り出しゆつくりと喫ふ

俎ーの岩尾根たどれば「トマの耳」小さき祠(ほこら)にコニャック献ず

「耳二つ」はまことの谷川岳に有らざりと武田久吉博士の力説むなし

谷川岳の名を失ひしはむしろ幸(さち)「俎ー」のよき名を永遠(とは)に伝へむ




【162】本誌会員 小池洋子氏 5首 「現代短歌新聞」10月号
2024/11/2(土)00:29 - 小松 昶 () 削除

 宮崎県の歌人

 長き交はり   小池 洋子

夜遅き固定電話は師の訃報「父への文見てお知らせまで」と

穏やかに吾が反抗を諭さるる師に黙しゐき分からぬものかと

年賀状の返礼に師の「ありがたう」が最後かながき交はりなりき

今やれて今やりたきをやるが良し日帰り旅に友を誘はむ

暁の冷気にひととき草取るを吾の一日の務めとしたり

【161】本誌編集委員 宇野一夫氏の作品5首「うた新聞」9月号
2024/10/8(火)22:03 - 小松 昶 () 削除

長月作品集
 
  猛暑を生く   宇野 一夫

熱中症警戒アラートの字幕表示テレビ画面に出つづくる夏

体温を超ゆる暑さに外出をなるべく控へよといくたびも聞く

暑くとも行かねばならぬところあり時間を限り日傘差し行く

暑さに克つ体力つけむ土曜の丑の日汗を拭きつつ鰻食ひたり

真昼間の暑さをしのぎ夕べにはひと風呂浴びて西瓜食はむよ

【160】本誌会員 大林明彦氏 葉月作品集5首 「うた新聞」8月号
2024/9/23(月)09:47 - 小松 昶 () 削除

  葉月作品集 5首

「憂国の士たれ」  大林 明彦

秘めてゐる色を小出しのあぢさゐの白より紅にうつるやさしさ

朝顔のはなに世の塵なかりけりいのち洗はれ見るがうれしさ

憂国の士たれ武装中立のスイスを目指す国造らなむ

国際法違犯の原爆使用せしアメリカの大罪永遠(とは)に忘れそ

隷属はやめて中立へ向かはんか曙光見るべし忍辱(にんにく)ののち

【159】本誌編集委員 横山季由氏 今月の巻頭作家 「うた新聞」8月号
2024/9/9(月)22:21 - 小松 昶 () 削除

  敦賀半島 15首 横山季由

新幹線の延伸したる敦賀駅に降りたち広きコンコースゆく

原発を受け入れし見返りの延伸か若狭ルートも検討されをり

友ら住む福井県は原発銀座五箇所十五基受け入れてきぬ

フクシマや能登思ひつつ敦賀半島原発三所巡りゆくなり

珠洲原発友ら阻止して能登襲ひし地震や津波に事なきを得ぬ

原発七基受け入れて来し敦賀半島五百二十人もの人らが暮らす

バイパスもトンネルも原発マネーによるかいづこも便利な道がつきたり

色が浜の村居のなかの本隆寺庭に寂塚(さびづか)芭蕉の句碑立つ

敦賀半島に芭蕉来りてますほの貝拾ひし江戸の世原発はなし

ものものしくガードマン立つ検問所の奧処に原発のドームの屋根見ゆ

トンネルをくぐれば立石の海女(あま)の村敦賀半島ここに尽きたり

原発より奥なるこの村事あらば船にて避難をする他はなし

半島の森蔭深く稼働せず廃炉となりし「もんじゅ」建つ見ゆ

岬(さき)削り露はにむき出す美浜原発青く澄みたる海の辺に建つ

吾が泳ぎし若狭の海辺の原発より三十キロ圏にふるさとはあり

【158】本誌会員 和田 操氏 「岐阜県の歌人」現代短歌新聞8月号
2024/9/3(火)13:15 - 小松 昶 () 削除

 ウルトラマラソン 5首  和田 操

  マラソンの二倍の距離を優に超え限界に挑む三千人もが

  着ぐるみや和尚の恰好して走る遊び心か余裕の百キロ

  レモン水は一番人気ステイションに一息入れて走り出すランナー

  声援も色々あれど若者の「ナイスランです」効果のありぬ

  ステイションにオレンジ切りて君待てど八十二キロつひに現れず


 

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