新アララギ通信

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HP運営委員 大窪和子・小田利文・小松 昶・清野八枝
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【151】「新アララギ全国歌会」の入賞者のご紹介
2024/7/12(金)10:24 - 清野八枝 () 削除


 四月四日付けの「ホームページ通信」で選者であり運営委員である大窪和子氏が
 「新アララギ全国歌会へのお誘い」を載せましたが、七月六日、七日の二日間に亘り、
 全国歌会が盛大に開催されました。広々とした緑の庭園に囲まれた涼しい会場で、
 第一評は会員の方から、第二評は選者の方々から、厳しく、温かな歌評を頂いて、
 参加者は全員の歌に真摯に向き合いながら和やかに楽しく短歌を学ぶことができました
  ホームページ会員の方や今は新アララギ会員となられた方々も参加されて大変嬉しく
 思いました。来年も多くの方々のご参加をお待ちしております。
 
 今年の「全国歌会賞」の入賞者をご紹介いたします。
    
    天賞     吉田信雄

 原発禍の地に生(あ)れ避難の地に死なむこれも運命(さだめ)か夕空仰ぐ

    地賞     大窪和子

 支へむと日々に結ぶ手あたたかし夫健やかに九十五歳

    人賞     渋沢たまき

 シルバーのピアス煌めく昼下り夏は近づく少女の耳に

【150】本誌編集委員 入江晴栄氏の歌とエッセイ 「うた新聞」6月号
2024/6/11(火)18:56 - 小松 昶 () 削除

「春から初夏の草花をうたう」

  「一人静」  入江 晴栄

  白木蓮散り過ぎしあとに一人静白き花穂に朝のひかりが

  降る雨に濃みどりの葉と白き花穂存在感あり土すれすれに

  年々の春の彼岸に花穂立つ一人静よ母のなつかし

 エッセイ要旨
  毎日庭の木々また草花の芽や花に心が和むが、それら全てを植えてくれた祖父、父、母に日々、感謝している。

【149】本誌会員 浅野竹子氏の歌5首 「現代短歌新聞」4月号 岡山県の歌人
2024/5/5(日)23:36 - 小松 昶 () 削除

  恩師を悼む   浅野 竹子

 手を添へて紙縒りの縒り方教へくれし師は逝きましぬ逝きてしまひぬ

 をりをりの恩師の言葉目差のたちて偲べばこみ上ぐるもの

 アララギに茶道に誘ひくれし師のたぐひまれなる気力を惜しむ

 はげましの言葉を添へて賜ひにき十五のわれに万年筆を

 御所籠を出し娘とお茶を点てお師匠様をともに偲びぬ

【148】本誌会員 吉田信雄氏の歌3首と文 「うた新聞」3月号
2024/4/26(金)21:14 - 小松 昶 () 削除

特集 東日本大震災から13年

 「原発禍はまだ」  吉田 信雄

 廃炉作業は十余年経つも遅々として進まず被曝の作業員もあり

 災害の多きわが国に原発の再稼働やがて禍根を残さむ

 中間とふ名を持つ廃物仮置場 最終処分場は決まらず

  (要旨)生家の場所は廃棄物中間貯蔵場であるが、このまま「最終」になることを危惧する。事故の原発も未処理のままにもかかわらず、全国で原発再稼働が進んでいる。為政者には能登半島地震も考慮し、再検討すべきだ。だ。

 

【147】本誌会員 前川久宜氏の歌5首 「現代短歌新聞」3月号 
2024/4/13(土)16:41 - 小松 昶 () 削除

特集 能登半島地震を詠む

  「金沢一月一日」  前川 久宜

 初詣終へて屠蘇酌み離り住む子らからの年賀スマホに受けをり

 命をと叫び続けるテレビ見て食器棚飛び出すものに声上げずゐる

 地響きを立てて崩落したりしは隣家の庭の石灯籠らし

 揺れ止みてなほ暫くは立つことも出来ざるままの老ふたりなりき

 夜通しを能登へと向かふサイレンとたたみかけくる余震に怯ゆ


 

【146】新アララギ全国歌会へのお誘い
2024/4/4(木)23:53 - 大窪 和子 () 削除

本年の全国歌会は、七月六日(土)〜七日(日)二日間にわたり、緑豊かな東京都立清澄庭園
大正記念館にて開催いたします。
 昨年度の反省をもとに、本年は充分に時間をとりしっかりと充実した歌会を目指すと共に
会員相互及び選者の先生方との交流もできるよう、夕食懇親会も設けて二日間開催と致しました。

 全国歌会はほど良い緊張感と共に和やかな雰囲気で学ぶことができる貴重な機会であり、
必ずやご自身の歌作りの参考になる良い経験を得られる得られる場でもあります。
新アララギ会員以外に方も参加できますので、この機会を逃すことなくお気軽に積極的な
ご参加を頂きたく、ご案内を申し上げます。

 締め切りは四月二十五日。先着百名につき、お早目に。参加費用は、歌会・一万二千円。
懇親会費は六千円です。
 
                    新アララギ全国歌会 運営委員会

【145】元HP運営委員、米安 幸子氏の歌と文章 「うた新聞2月号」
2024/3/17(日)23:42 - 小松 昶 () 削除

「私のまちの冬をうたう」欄の歌7首と文章(これは省略)です。

 「格子窓より」  米安 幸子

 ひよこいろの頭巾・マントの二歳児ら声に守られ列組み歩む

 酒都西条レンガの煙突十四五本蔵元七つのいま広告塔

 松の緑ふくらむ百合など数かずを酒樽に活けて蔵元の春

 寒仕込みたけなはなれば蔵人(ひと)を見ず湯気立ちのぼる大画面(DVD)みる

 酒蔵の仕込み井戸みな開放すどの蔵訪ひてもとくとく流る

 冬さなかいできて休む小さきカフェ西条格子の町家なりしか

 日溜りの蔵の白壁海鼠壁格子窓よりつくづくながむ 

【144】本誌会員、渋沢たまき氏のエッセイ  「うた新聞 1月号」
2024/3/6(水)20:40 - 小松 昶 () 削除

「ライムライト」というエッセイ欄、若く清新な息吹に心が震えます。


  歌 は 心 の 「 手 が か り 」         渋 沢 た ま き

 実 家 の リ ビ ン グ に 横 長 の 額 が 掛 け ら れ た こ と に 気 付 い た の は 、
私 の 院 生 時 代 、冬 休 み に 帰 省 を し た 時 の こ と だ っ た 。初 め は 何 だ、
何 が 出 現 し た の だ と 思 っ た 。 中 身 は 数 枚 の 短 冊 で 、 心 を 澄 ま す
時 間 だ と 言 っ て 書 道 と 篆 刻 を 習 い 始 め て い た 母 が 、ど う せ な ら
自 分 で 詠 ん だ 歌 を 書 き た い と 見 様 み ま ね で 詠 み 溜 め た も の で
あ っ た 。「 家 族 十 首 」と 小 題 の 付 け ら れ た 中 に こ ん な 歌 が あ っ た 。

・ 子 等 去 り て 一 人 で 向 う 食 卓 に 冷 蔵 庫 の 音 高 く 響 け り

・盆 休 み 改 札 口 で 「 じ ゃ あ 又 」 と 手 を 振 る 子 等 を 眼 差 し に 抱 く

 そ の 歌 を 読 ん だ 時 、私 が 東 京 に 戻 っ た 後 リ ビ ン グ に 独 り 座 る
母 の 姿 が 映 像 と し て あ り あ り と 脳 裏 に 浮 か ん だ 。そ こ に は 私
の 知 ら な い 母 の 姿 が あ っ た 。こ ん な 風 に 思 っ て い た の か 。 こ ん
な 寂 し い 時 間 を 過 ご し て い た の か 。そ ん な 様 子 は お く び に も
出 さ な か っ た 。
母 は い つ も 明 る く 応 援 し て く れ 、私 が 東 京 で こ の 国 の 歴 史
や 文 化 や 古 い 習 慣 に つ い て 学 び た い と 言 っ た 時 も 、や り た い 事
を 行 き た い 場 所 で や れ と 力 に な っ て く れ て い た 。だ が こ の 歌 に
よ っ て 初 め て 娘 に 対 し て 決 し て 口 に 出 さ な い 母 の 寂 し さ を 知 る
こ と に な っ た 。思 わ ず 胸 が 詰 ま っ た 。歌 が 無 か っ た ら 母 の 本 当 の
気 持 ち そ の 寂 し さ に 思 い を 巡 ら す こ と は な か っ た ろ う 。弱 音 は
吐 か な い 母 だ 。子 供 に 頼 ら ず 何 で も 自 分 で 解 決 し よ う と す る母 だ 。
だが 歌 に は 母 の 本 音 が 溢 れ て い た 。
そ れ 以 来 母 が 時 々 密 か に 詠 む 歌 は 私 に と っ て 最 も 身 近 に あ る は ず
の 母 と い う 人 の 内 面 を 知 る「 手 が か り 」 と な っ た 。 こ の 経 験 が 私 に
歌 と い う も の を 詠 ん で み よ う と 思 わ せ た と 思 う 。歌 は 知 ら ず 知 ら ず
の 内 に 隠 そ う と し て も 心 の 奥 底 に あ る も の を 自 然 と 表 現 し て し ま う 。
そ れ が 怖 く な る こ と も あ る が 、短 歌 に し か 表 現 出 来 な い も の だ と 感
じ る 。あ る 意 味 で そ の 人 の プ ロ フ ィ ー ル よ り も 鮮 や か に 作 者 を 映 し
出 す 。真 実 の 瞬 間 を 描 き 出 す 。
 私 は 身 近 な 人 た ち が 、そ し て 先 人 た ち が 、 そ の 時 、 そ の 時 代 の な か
で 何 を 肌 身 で 感 じ た か を 知 り た い 。 「 手 が か り 」を 通 じ て 探 っ て み
た い 。 そ し て 自 分 自 身 も 、私 の 子 や 孫 や 後 の 世 の 人 達 に 「 た ま き 」っ て
こ ん な 事 感 じ て 生 き て い た ん だ ね と 思 い を 巡 ら し て も ら え る よ う な
「 手 が か り 」 を 残 し て い こ う と 思 っ て い る。

【143】本誌会員 古木 實氏の「歌集より10首」 「うた新聞12月号」
2024/2/18(日)17:54 - 小松 昶 () 削除

歌集『つくばね』より作品10首

 降る雨に桐の花散るゆうまぐれくぐもる声に山鳩の鳴く

 
 帰り来し故郷はすでに秋の色つくばねの実のたわわに実る

 蛍追ふ子らのその声涼しげに聞こえて来たる故里の夜

 蕨折る人声遠く聞ゆれどあたり静けし御牧の原は

 満開のぼたんの庭に一人立つこの日を待たず妻は逝きたり

 穏やかに晴れたる冬の夕陰り亡き妻の好みし白き侘助

 在りし日の妻を見習ひつくばねの枝を吊るして一か月過ぐ

 二人の子妻も逝きたり老いの身のただに過ぎゆく日々は悲しき

 晩春がこんなに寂しい季節とは妻を偲びて想ひは尽きず

 独り居の静かな庭にこぼれ餌を土場一羽が啄みゐたり

【142】本誌会員 岩倉幹郎氏の歌 5首「うた新聞1月号
2024/2/18(日)16:22 - 小松 昶 () 削除

「睦月作品集」 岩倉幹朗 「歳晩」   

  冬の日の夜明けは遅し明けたれば忽ちにして朝日子まぶし

  いにしへは屏風を寝床に立てしと言ふ安宅の海鳴り聞こゆる頃に

  新ジャガを会議のさなか七個づつ手渡しくれし友は逝きにし

  妣のこと聞くべきだった叔母の死を年賀欠礼のはがきに知りたり

  引越して来しとき組長してをりしひと亡くなりぬ雪降る歳晩

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